第2章 イスラームの恩恵

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イスラームは個人と社会の双方に多大な恩恵を与える 。本章では、イスラームが個人に与える恩恵の一部を取り上げよう

クルアーンの中には次のような記述がある。

(ムハンマドよ、)信仰して善行に勤しむ者たちには、天国の楽園の吉報を伝えなさい。その楽園の下には川が流れ...

(クルアーン2:25)

またこのような下りもある。

あなたがたは主のお赦しを乞うために、相競って努力しなさい。それは天地の広さほどの広大な楽園で、神とその使徒を信じる者たちのために準備されている...

(クルアーン57:21)

預言者ムハンマドによれば、天国の住民の中で最下位の者たちでさえ、天国では現世の10倍に相当するものを得る。1そして更に自分の望むものと、及びその10倍に相当するものも得る。2またムハンマドはこうも言っている。

天国における足1つ分の面積は、現世とそこにあるもの全てに優る。

また彼は次のようにも言った。

天国には人間が見たことも聞いたことも、思いもつかないものが待ち受けている。3

またこのような彼の言葉もある。

天国に入る運命にあったのだが、現世においては最も惨めな境遇にあった1人の男がいる。4そして彼がついに天国を味わったとき、主は彼にこう訊ねる。“アダムの子よ、そなたは今まで惨めな境遇にあったことがあるのか?艱難辛苦を味わっていたのか?”すると、彼はこう答える。“神かけて、主よ!私はいかなる惨めさも辛苦も味わいませんでした!”5

天国に入れば、病気や苦痛、悲しみや死といったことからは無縁の幸福この上ない生活が待っている。彼らはそこで神のご満悦を受けながら、永遠に暮らしつづける。クルアーンの中にはこうある。

だが信仰して善い行いに励む者には、われがかれらを川の流れる楽園に入らせ、永遠にその中に住まわせよう...

(クルアーン4:57)